送別会。
まぁどこの会社にも派閥なんてものが存在するもんで、仲の良い者同士だけで楽しくやっとりました。
それでも15人程集まり、結局三次会までほぼ全員が残った。
そんな中、友人から何度もメールやら電話が来ていた。
飲んでいたらしいが、「足が無くて困っている」と。
それなら飲むな、もしくは大人しく宅飲みしてろと言いたいところだが、所詮酒飲みに何を言っても無駄。
こっちもまさかの三次会だったのでさすがに友人の所には行けなかったが。
会社の皆はタクシーで帰った。
俺は会社に車を置いて来た。
金も無いので適当なところまで歩いてタクシーを拾おうかと。
全く世の中とは世知辛いものですな。
俺より20も年が上の営業マン達は、足が無くて困っている既婚の彼等より給料も少なくそのほとんどが独身。
営業マンとしてプロの仕事をしているのを俺はよく知っているのだが・・・
しかし、そんな彼等にもボーナスが出た。だが全く喜べない。
会社から売って来いと言われた薬は、売れる見込みの無い薬。
売れなきゃ自腹で買取。
まぁよくある話だが・・・
そんな彼等ですら幸せに辿り着けないのだから、俺の様なゴミにとっては尚更無関係であるという何よりの証拠である。
そんなことを思い出しながら歩いていると、また友人から電話。
俺は足が無くて困っているというのに全くいい御身分なことだ。
一体俺は何年彼等の足としてどれだけの距離を走ってきたのかと思うと腹が立つ。
まぁこんなことで腹が立つ俺は小さい人間なのだ。
だから俺は自分が嫌いでしょうがない。
そんなことをうだうだと考えてたらタクシーに乗るのもバカらしくなってきて結局会社まで1時間半歩いた。
結局、家に着いたのはAM 5:00。
寒いのは大の苦手だが、凛とした早朝の冷気に身をさらすのは好きだ。
ずっと歩いてたから寒くなかったけど。
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