
格差社会についてのテレビ番組を見て。
日本はニートによって滅びるとの一説がある。
以前からずっと思っていたが、それは決して有り得ないことではないと思う。
日本を滅ぼすのはどの他国でもなく、日本は自ら滅びの道を歩みだしている。
社会の底辺で暮らす日々の中、この身を持って痛感している。
日本国が自らの首を絞めているのは何もニート問題だけでないが、身近なところで消費税問題。
次期首相有力候補の阿部普三氏は消費税引き上げを示唆している。
果たしてそれで国の財政が潤うのだろうか?
消費税を3%から導入、それでも効果は得られず5%に引き上げるも財政難は解決どころか改善すら見られない。
これ以上税を引き上げてもまた国民を苦しめるだけではなかろうか?
税率を上げ続け国民から徴収するよりも、財政を潤す為に必要なのは雇用問題を改善させる方が良いのではないか?と思う。
そう思う理由は、テレビでも出ていた「敗者復活」という概念の無いこの国の「懐の無さ」を極めて遺憾に思うからだ。
リストラされ再就職出来ない者もいれば、就職してはみたものの自分の思う様な仕事ではなかった等、様々な理由で離職、就職を強いられている国民の現状をお役人達はしっかりと把握するべきである。
そういった人達をしっかりとサポート出来る様な環境作りを建前ではなく本気で取り組んで来なかった甘さこそ、経済・雇用問題を深刻化させたのだと、俺の中では一つの捉え方としてそう感じている。
そして、教育。
数字や結果が全ての勉強だけではなく、人間が「生きていく」ということ、「社会」とはどういったものなのか、具体的に教育することが必要だったのではなかろうか?
今の子供達を見ているとつくづくそう思う。
体は大きいのに体力は昔の子供より劣り、学力低下も一向に歯止めが掛からない。
「ありがとう」もろくに言えず、人の痛み・悲しみもわからず、思いやりにかけた言動。
そんな人間としての教育を怠った結果、相次ぐ「キレたら刺す・殺す」という惨事。
もちろん悪いのは大人である。親である。
もう随分と昔からだが、俺はこんな時代を見て子供が欲しいとは一度も思ったことがない。
自分自身、「キレる」世代の人間だからというのもあるが、子供を育てる・教育する程人間出来ていないし、そこまで偉くもない。
ましてやこの国と自分自身に未来なんてものは望んではいない。
そして自分の様な愚か者の遺伝子など絶対に残したくない。
それでもやってくるのが未来。滅びという未来。
さてどうしようか?等と考えても答えが出ないことを考えている内に滅びに飲まれていく。
そう、それはもうとっくに始まっていること。
この国と同じ様に。
ニートを生み出したのは紛れも無くこの国。この世である。
ニートをバッシングする人間も多いが、憎むべき相手はそこじゃない。
弱者を切り捨ててきた国家、固定観念を覆せない、いかにも日本人らしい性質が引き起こした現象である。
まぁ弱肉強食ならば、当然のことだ。
だったらいっそのこと弱者など消してしまえばいい。
が、そうは出来ない。
人権尊重という建前に隠れるのは税金徴収の標的を損失したくないという本音。
これは俺の勝手な妄想というか考え過ぎ。
働く意義を見出せる様な社会作りだったら、ニートなんて存在しなかったかもしれない。
美しいものを「美しい」と感じられる感受性を殺さない様な社会作りだったら・・・
所詮、人間は人間なのだから、人間らしい生き方が一番なのだ。
阿部氏の言う「美しい国」とはなんなのかね?読んでないから何とも言えんが。
価値観や社会は多様化しているが、分裂しているとも言えるのではなかろうか。
問題は複雑で様々だが、連鎖反応で状況悪化という構図も多い。いくつかの問題を解決するには、打つ手は案外単純で一つだったりする・・・なんてのは時、既に遅し。
収拾のつかない世の中、美しいもクソもありゃしない。
一番収拾つかないのは、俺自身。
御後が宜しい様で。
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