爺さんは畑の上で死んだ

自分に何が出来るのか？
世に何を生み、何を残せるのか？
この世に生まれたからには何かを残したいね。
自分が生きた証みたいなもんを。

人生なんて生まれてから死ぬまでの暇潰しみたいなものだ。
どんな生き方をしても人は生まれて死ぬ。ただそれだけ。


家の裏側にある土手の上に爺さんが住んでる。
趣味の農作業をしてて高所から落ちた。
レスキュー隊やら警察やら来てちょっとした騒ぎだった。
血まみれのシャツ、心臓マッサージを繰り返す看護士。
今朝、爺さんの家には喪中の張り紙。
昨日まで元気だったのに。
呆気ない幕切れ。人生なんてそんなものか。
体調悪い時は全然姿見なかったけど、ここ最近は元気そうでよく畑にいた。
持病で死ぬよりは好きだった畑いじりをしてて死んだのだから幸せだったのかもな。


話を戻して・・・
ただ会社にこき使われて、自分のやりたいことも出来ずに死んで行くのが幸せか？
それとも平凡に暮らす余裕が無くともやりたい事をやって死んで行くのが幸せか？

昔からよう考えるけど、結局答えなんてどちらにもそれぞれの幸せと不幸せがあるだけで。
やりたいことをやって、暮らせるだけの稼ぎがあって、愛すべき者達に囲まれて。
そんな夢も金も愛も満たされるなんて生き方をしてる人もいるが、それは本当に幸せなことだね。


はっきりしてるのは、俺にはどれも縁が無いってことだけ。
最近、愛なんてのは特に。
と思うのは、俺の周りにいる人間達の影響で・・・

この世に愛なんてないね。
つくづくそう思わされる環境の中で日々を過ごしている・・・というのが理由。
これに関してはまた後日書きますわ。